電動バイクのご購入をお考えの皆さん、契約書にサインする前にちょっと待ってください!
電動バイクを買ったとして、使い物にならなければ時間もお金も大変な損失になります。
購入前にチェックするべき確認事項と注意点をご紹介しますので、ご自分の用途にあった電動バイクを購入するようにしましょう。
購入前の確認事項
電動バイクには様々なものが販売されていますが、日常の足として使用するなら確認しておかなければならないことがいくつかあります。
この確認を怠ってしまうと最悪の場合。。。
確認を怠った場合の悲劇
- せっかく買った電動バイクが公道では乗れないものだった
- 自転車感覚で購入したが運転免許証が必要だった
- 原付だと思って購入したらバイクの免許が必要だった
- 無免許運転で免停処分を受けてしまった
- 無保険で他人に怪我を負わせてしまった
- 重大事故で数億円の損害賠償を請求された
こんな大変な目に遭ってしまうかもしれません。
公道を走れる電動バイクか?
まずその電動バイクは公道での走行が可能なモデルかどうかを確認する必要があります。
例えば、警察庁が令和2年9月8日に「立ち乗り電動スクーターの交通ルールの在り方等について」という資料を公表していますがそこには次のように書かれています。
日本語で書かれると馴染みがないかもしれませんが、つまり下記のものが必要ということです。
保安装置チェックリスト
- バックミラー
- ヘッドライト
- クラクション
- 前後輪ブレーキ
- ウィンカー
- 速度メーター
- テールランプ
- ブレーキランプ
- 後部反射材
- ナンバー灯
ちなみに要件を満たしていない電動キックボードは現状公道での使用は不可となっています。
メーカーや商品の注意書きをよく読んで、使えるものかどうか確認しておきましょう。
電動アシスト自転車のように一定の要件を満たせば電動でも自転車扱い、というわけではありません。
公道走行可能なモデルでも、ナンバープレートの取得と自賠責保険への加入がなければ公道を走行することができません。
電動バイクを購入後に実際に公道で走り始めるまでの手順はこちらの記事で紹介していますので確認してください。
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【必須】電動バイクで公道を走るために必要な手続き【まとめ】
電動バイクの購入をお考えの方のなかには、初めて運転免許証が必要な自分の乗り物を購入するという方もいらっしゃるのではないでしょうか?電動バイクは原付バイク扱いなので乗り始めるまでに必要な手続きや書類がいくつか存在します。そこで今回は、電動バイク購入後から実際に乗り始めるまでの流れを解説しますので参考にしてください。
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運転免許証は必要か?
あなたの購入しようとしている電動バイクはあなたの持っている運転免許証で運転できますか?電動バイクの免許区分は次のようになっています。
電動バイクの免許区分
定格出力 | 排気量区分 | 必要な運転免許証 |
電動アシスト自転車 | 軽車両 | 不要 |
電動バイク (600W以下) |
50cc以下 (原付一種) |
原付免許 もしくは普通自動車免許 |
電動バイク (600W〜1,000W以下) |
50cc〜125cc (原付二種) |
小型自動二輪免許 |
電動バイク (1,000W〜20,000W以下) |
125cc〜400cc (普通自動二輪) |
普通自動二輪免許 |
電動バイク (20,000W〜) |
400cc〜 (大型自動二輪) |
大型自動二輪免許 |
免許制度や道路交通法は適時変更されており、古い情報は変更になっている可能性があります。最新の情報を確認しましょう。
※数年前の情報だと2000Wの電動キックボードでも原付免許で乗れると紹介されていることがあります。
ご自分の欲しい電動バイクがどの免許区分になっているのかしっかり確認して無免許運転にならないように注意してください。
注意
無免許運転は3年以下の懲役または50万円以下の罰金が課せられます。
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普通自動車免許で乗れる電動バイク、乗れない電動バイクの違いを解説
結論から言えば、普通自動車運転免許を持っていれば、定格出力600W未満の電動バイクを運転することができます。
でも、定格出力と言われてもちょっと分かりづらいですよね。
今回は普通自動車免許で乗ることができる電動バイクについてわかりやすく解説していきます。続きを見る
バッテリーの充電方法は?
電動バイクのバッテリーには、取り外して充電するタイプと、脱着できず本体ごと充電するタイプがあります。
また、取り外しはできるもののすごく重たいバッテリーであることもありますので購入の前に確認しておきましょう。
ほとんどの電動自転車のバッテリーは家庭用コンセントから充電可能です。
しかし、重たいバッテリーや電動バイク本体ごと自宅に持っていくのは大変なこともあるでしょう。(階段しかない、エレベーターが小さいなど)
通勤・通学での使用を想定している場合、毎日そのバッテリーを持ち帰らなくてはいけません。億劫になって乗らなくなる未来が見えます。。。
電動バイクのスペック紹介欄などには、バッテリーの重さなども記載されていますのでよく読んで購入しましょう。
違反しがちな交通ルール
今まで自転車や徒歩で移動していた皆さんは、電動バイクに乗ることで今までできていたことができなくなることがあります。
それは、電動バイクが道路交通法上原付バイクに区分され、自転車とは違ったルールが適用されるからです。
キックボードや自転車の形をした電動バイクだとついつい問題ないような気になってしまうかもしれません。
しかし、時速30kmで人とぶつかれば大怪我を追わせてしまったり、最悪の場合相手を死なせてしまうこともありえます。
自転車から電動バイクに乗り換えることで生じる変化について詳しく見ていきましょう。
自転車と電動バイクの違い
- 運転免許証を常に携帯しておく必要がある
- 自転車通行可の歩道も走行できない
- 常に車道の左端を走行する必要がある
- 一方通行路を逆走できない
- 車両進入禁止の道路には進入できない
- 乗車用ヘルメットの着用が義務付けられる
- 自賠責保険への加入が義務付けられる
- ナンバープレートの表示が義務付けられる
ここ最近、電動バイクが次世代移動手段として注目されていますが、公道走行不可の商品でもインターネットでかんたんに購入できることでルール違反が問題になっています。
皆さんは電動バイクを自転車などの軽車両と混同してしまっていませんか?
ルールを破って交通事故を起こしたら100%あなたが責任を問われます。ぜひ正しい交通ルールを理解して、安全で快適な電動バイクライフを送ってください。
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【最悪懲役刑も!?】電動バイクでやってしまう違反行為と罰則まとめ
電動バイクは法律による規制があったり、グレーな部分もあるので分かりづらいですよね。
知らずに違反していたということがないように、今回は電動バイクと交通違反、罰則について詳細に解説していきます。
しっかりルールを把握して楽しい電動バイクライフを手に入れましょう!続きを見る
まとめ
今回は、電動バイクの購入を検討している皆さんに注意喚起として記事を書かせていただきました。
私は普段からクルマを運転したり大型バイクを運転したりしますが、いつもヒヤッとさせられるのは自転車や原付バイクです。
その理由として以下の3点が考えられます。
- 自転車にも交通ルールがありますが歩行者の延長だと思って乗っている人が多いこと。
(ルールを学ぶ前に乗れるようになってしまう) - 原付免許は簡単に取得できる上に普通自動車の免許を取得すれば自動で付いてくること。
(それ故に二輪車の特性や危険を理解していない人が多い) - 自分が加害者になる可能性を全く考えていないこと
(事故を起こすまでは誰にも迷惑をかけていないと思っている)
皆さんは電動バイクを購入する前に、
- 「公道で走行することができるモデルかどうか」
- 「自分の持っている運転免許で運転できるスペックかどうか」
を事前に確認し、公道に出る前に所定の手続きを踏んでから乗り始めるようにしてください。
ルールを守って利用する限り、電動バイクはあなたの生活をより快適で便利にしてくれる素晴らしい乗り物です。
事前の情報収集を怠らず、誰かの命や自分の人生を守るために電動バイクを正しく活用してください。