
電動バイクは法律による規制があったり、グレーな部分もあるので分かりづらいですよね。
知らずに違反していた・・・ということがないように、今回は電動バイクと交通違反、罰則について解説していきます。
これから電動バイクに乗ろうと思っている方は要チェックです。
重大〜軽微な交通違反について詳細に説明するので、しっかりとルールを把握して楽しい電動バイクライフを手に入れましょう!
重大な交通違反
重大な交通違反とは、違反点数6点以上が付いてしまう違反のことです。
違反点数6点がつくと、免許停止処分が下されます。一定期間自動車の運転ができなくなるので日常的に車を使う方には致命的な処分です。
✔重大な交通違反
違反行為 | 違反点数 | 罰金 | 懲役 |
酒酔い運転0.5mg以上 | 35点 | 100万円以下 | 5年以下 |
無免許運転 | 25点 | 50万円以下 | 3年以下 |
酒気帯び運転0.25mg以上 | 25点 | 50万円以下 | 3年以下 |
酒気帯び運転0.25mg未満 | 13点 | 50万円以下 | 3年以下 |
無保険運行(自賠責保険) | 6点 | 50万円以下 | 1年以下 |
携帯電話使用等(通話や注視) | 6点 | 30万円以下 | 1年以下 |
上記の違反には、反則金はありません。罰金や懲役といった重い刑事罰が下されます。
これらの罰則は、重大な交通違反を犯した場合に課される刑事罰で、具体的な金額や年数は裁判で決められるので明確に決まっているわけではありません。
免許停止や免許取り消しの処分を受けることもあるのでぜったいにしないようにしてください。
携帯電話の使用は、事故件数の増加を受けて2019年12月1日に違反点数や罰則、反則金が強化されました。
具体的には約3倍に引き上げられ、通話や注視といった交通の危険を伴う使用は重大な交通違反に含まれるようになっています。
SNSの確認やラインの返信は電動バイクを停めてからゆっくりやるとして、通話に関してはワイヤレスヘッドセットを使用することで解決できます。
格好悪いという理由で使わない人が多くいるようですが、非常に便利で交通ルールも守りながら通話が可能なのでぜひ使ってみてください。
自賠責保険の期限切れにも注意しましょう。何年分の自賠責保険を掛けているかによって異なりますが、最短でも1年、最長で5年に1回しか更新のタイミングがありません。
電動バイクは車検や点検整備でバイクショップに行くことがほぼないので自分で管理しなくてはいけません。更新のお知らせをはがきで教えてくれるセブンイレブンでの自賠責保険加入がおすすめです。
悲しいことですが、飲酒運転による事故も後を絶ちません。自転車でも飲酒運転は違反行為であることをご存知ですか?
なのでもちろん、電動キックボードでも電動自転車でも、電動スクーターでも違反行為です。お酒を飲んだら運転はやめましょう。
気軽に乗れるモビリティであるが故に、違反行為への心理的ハードルも下がっているのでしょうか?
自分や家族、または見ず知らずの他人の人生までも狂わせてしまう可能性があります。重大な交通違反は何があっても侵さないでください。
軽微な交通違反
軽微な交通違反とは、違反点数3点以下程度の違反のことで、罰金ではなく反則金が科せられます。
反則金は軽微な交通違反に対する行政処分で、主に以下のようなものがあります。
✔軽微な交通違反
違反行為 | 違反点数 | 反則金 |
携帯電話使用等(保持) | 3点 | 1万5千円 |
信号無視 | 2点 | 6千円 |
安全運転義務違反(傘さし運転など) | 2点 | 6千円 |
通行禁止違反(一方通行の逆走等) | 2点 | 5千円 |
一時不停止等違反 | 2点 | 5千円 |
速度超過+20km/h未満 | 1点 | 7千円 |
無灯火 | 1点 | 5千円 |
定員外乗車 | 1点 | 5千円 |
乗車用ヘルメット着用義務違反 | 1点 | ー |
免許証不携帯 | ー | 3千円 |
これらの違反は自転車でもよく見かけるものです。自転車だと口頭での注意で済むこともありますが、電動バイクは原付なので上記の罰則が適用されます。
特に気をつけたいのは、『携帯電話の保持』です。「使っていなければいいんでしょう?」と思っていませんでしたか?手に持っているだけでも違反になってしまいますので注意してください。
対応策としては、携帯電話をバッグの中などの運転中は触れないところに仕舞っておくのがいいでしょう。
安全運転義務違反は、片手運転などが該当します。傘さし運転がやってしまいがちなものではないかと思います。
時速30km近い速度では傘は役に立たないどころか非常に危険なので、雨の日にはレインコートを着るか、他の交通手段を使って移動しましょう。
通行禁止違反は、進入禁止の道路を走行してしまう違反です。一方通行の逆走や歩行者専用道路の走行がやってしまいがちな違反の代表でしょうか。
『軽車両は除く』という表記がされていて自転車ならOKということがあるので、今まで自転車に乗っていて新しく電動バイクに乗るという人は注意が必要です。
今まで気にすることもなく使っていた道が使えなくなることがあるので、通勤経路の道路標識は注意して確認し、覚えておくようにしましょう。
その他の違反行為に関しては、基本的に不注意によるものなので、注意する以外に対策がありません。
道路標識や交通ルールをきちんと把握して、知らずに違反してしまったということがないように改めて勉強してみてはいかがでしょうか?
他の違反行為や反則金の、より詳細な情報が知りたい方は警視庁の下記のページを参考にしてください。
事故を起こした場合の損害賠償事例
認定損害額 | 性別・年齢 | 職業 | 損害 |
---|---|---|---|
約5億2,800万円 | 男性・41歳 | 医師 | 死亡 |
約3億9,700万円 | 男性・21歳 | 大学生 | 後遺障害 |
約3億8,200万円 | 男性・29歳 | 会社員 | 後遺障害 |
引用元:損保ジャパン公式サイト
上の表は、交通事故による高額賠償事例の一部を抜粋したものです。
交通違反が厳しく取り締まられるのは、その違反によって誰かの命やその後の人生を奪ってしまう可能性があるからです。
交通ルールに違反しても、免許停止や罰金・反則金を納めて解決するのであればまだ運が良かったと思わなくてはいけません。
あなたの不注意や気の緩みによって事故を起こしてしまい、誰かを人生を台無しにしてしまった未来を想像してみてください。
その事故によって相手を死亡させてしまったり、後遺障害の残る大怪我を追わせてしまった場合には多額の損害賠償も請求されます。
任意保険で対人補償を無制限にしておけば、自費で数億円もの賠償金を用意する必要はありませんが、その後の人生に『誰かの人生を台無しにしてしまった』という後悔がつきまといます。
そして、自分自身の人生にも、家族の人生にも多大な影響を与えることになるでしょう。
交通事故を起こさないための解決策は、2つです。
- 正しい交通ルールを把握してそれを遵守すること。
- ルールを守らない人が大勢いるということを認識して、常に周囲に気を配ること。
この2つを最低限意識して、安全運転をしましょう。
まとめ
今回は、交通違反の種類とその罰則について解説してきました。ルール違反を侵さないためにできる解決策も合わせてご紹介したのでぜひ実践してみてください。
法律というのは、「そんなつもりじゃなかった」「そんなルールは知らなかった」などという言い訳が通用しません。法律を犯したらそれなりの罰則を受ける必要があります。
交通ルール違反を犯して交通事故を起こさないために以下の2点に注意してください。
- 正しい交通ルールを把握してそれを遵守すること。
- ルールを守らない人が大勢いるということを認識して、常に周囲に気を配ること。
今回の記事を読んで、正しいルールを理解し、交通事故が少しでも減ることを祈っています。