
この記事は読者のこういった悩みを解決します。
皆さんは『定格出力』という言葉を聞いたことはありますか?様々なところで目にはしているはずですが、日常的にはあまり使わない言葉ですよね。
電動バイクは定格出力によって排気量種別が決められています。定格出力によって必要な運転免許証が異なるので知らずに購入して無免許運転をしないよう注意してください。
そこで今回は、用語解説として『定格出力』の意味について解説していきますので電動バイク選びの際に役立ててください。
『定格出力』とは
電動バイクにおける定格出力とは、原動機が最も良好なパフォーマンスを『安全に』かつ『連続して』発揮し続けるために必要な出力のことです。
カタログ等に記載されている最高出力とは全くの別物なので注意してください。最高出力は、瞬間的に発生させることができる最大の出力のことです。
定格出力が大きければ大きいほど、大きなパワーを生み出すことが出来ます。しかしその分たくさんの電気が必要になり、バッテリーが大型化して価格も跳ね上がってしまいます。
定格出力による免許区分
道路交通法上、電動バイクの免許区分は、定格出力によって以下のように決まっています。
免許区分 | 定格出力 | 排気量区分 |
普通自動車免許 | 〜600W | 〜50cc |
原付一種免許 | 〜600W | 〜50cc |
原付二種免許 | 600W超〜1000W | 50cc超〜125cc |
普通自動二輪免許 | 1000W(1kW)超〜20000W(20kW) | 125cc超〜400cc |
大型自動二輪免許 | 20000W(20kW)超〜 | 400cc超〜 |
普通自動車免許をお持ちでしたら、定格出力600W以下の電動バイクに乗ることができます。
どんなに定格出力の小さなものでも、電気の力だけで走ることができれば電動バイクです。ナンバープレートの取得や自賠責保険への加入が義務付けられていますので注意してください。
しかし逆に、1000Wを超える定格出力の電動バイクは、道路運送車両法上での扱いは軽二輪(250cc以下)となっています。
これはどういうことかと言うと、免許制度上は大型自動二輪の免許が必要な電動バイクを所有していたとしても車検が必要ないということです。
但し、これは「現状そうである」と言うだけで、電動バイクがもっと広く普及して当たり前のように大出力の電動バイクが走るような世の中になってきたら見直されるでしょう。
まとめ
今回は用語解説として『定格出力』について解説してきました。
『定格出力』とは
- 原動機が最も良好なパフォーマンスを『安全に』かつ『連続して』発揮し続けるために必要な出力のこと
- 最高出力は、瞬間的に発生させることができる最大の出力のことで、定格出力とは別物
- 定格出力が大きいほど、大きなパワーを生み出すことが出来るが、バッテリーが大型化して価格も跳ね上がってしまう
電動バイクは定格出力によって免許区分が分けられており、定格出力600W以下の電動バイクなら普通自動車の運転免許で運転することが出来ます。
ガソリンエンジンのバイクだと、250ccを超える排気量のバイクは『小型二輪』という区分になり2年に1度の車検を受ける必要があります。
しかし、電動バイクはどんなに定格出力が大きくても250cc以下の『軽二輪』と同じ扱いです。大型バイクの免許が必要なものでも車検不要というのは大きなメリットです。
しかし、電動バイクの性能が向上し、世の中に広く普及するに従って様々な問題が顕在化し、免許制度や車検の制度なども見直されていくでしょう。
今後も情報収集を怠らず、常に最新の情報を提供して参ります。これからも是非、電動ビークルをチェックしておいてください。